■■■ 借り換えについて ■■■
よく読者の方から、「カードローンをウン百万円抱えているので、それを一本化 して楽になりたい。どうしたらいいか?」という相談を頂きます。今回はこれを テーマにしてみましょう。 他人が教えてくれない重要なポイントを整理します。 ちょっと長いですよ。
(1)そもそも借り替えは可能か?
借り換え自体は、たとえあなたがどんな状況であっても、可能性はあります。 まず、低利で健全なところから優先的に当ってみましょう。 健全な所とは、 公的金融機関・役所・銀行です。 意外に知られていませんが、地元の役所には、 数多くの融資制度があり、法人でも個人でも、じっくり調べてみれば、あなたに当てはまる融資制度がいくつかあるはずです。 一度時間がある時に役所を訪問してみて、じっくり探してみて下さい。(インターネットじゃなかなか見つかりませんよ。 訪問して聞くのが一番です。)
因みに役所や公的金融機関の多くは、建前上、個人情報機関のリストなどはチェックしていない事になっているので、サラ金などから借りている人でも、それ自体を理由に落とされる事はありません。 落とされるとしたら、何か別の理由があるはずです。(使途、収入、納税状況など。)
中には某県の様に、サラ金からの借り換えを奨励する為の融資制度を行なっている所もあります。 とにかく自分の足でくまなく当ってみましょう。 かならずいい事があるはずです。
銀行については、確かに敷居が高い相手ですが、あなたが最もよく使用している銀行 (給与振込み・公共料金引き落としなどやっている所)や、自宅から最も近い信用金庫などであれば、意外に簡単に貸してくれる場合もありますので、最初から諦めてはいけません。これも窓口で相談する価値はあるはずです。 ただ、銀行の場合は、子会社の銀行系カード会社などを使 って、サラ金借入状況などあらゆる個人情報をチェックしてくる可能性が高いので、もしあなたがサラ金から借りている場合は、やはり可能性が低いことは事実ですね(それでも可能性ゼロではありません。タイミングにもよります)。
因みに私は、1回不渡りを出したり、商工ローンやクレジットカードの一部債務を延滞したり、調停で減額してもらったという過去があり、当然、信用情報機関に悪いリストが載っていますが、それでもその後1-2年以内に、保証協会や都銀のプロパー融資などに成功しました。 (これは珍しいケースだと思いますが、いろいろコツがあるんです。 べつに政治家に 口利きしてもらったり、ウソの申請書を書かなくても、正直にぶつかって何とか借り出すコツのようなものがあるんですよ) また、カードは一切作っていないのでわか りませんが、それでも過去に作って使わないままでいた外資系ゴールドカードや都銀系VISAカードなどは、現在も昔と変わらないまま使用できます。(もう借金は懲り懲りなので使 ってないですけどね。)
そう考えると、ブラックリストって何だかわかりませんね。(そもそも「ブラックリスト」なるものは存在しません。俗にブラックと呼ばれてい るのは、いくつかの信用情報機関で交換している延滞者・債務整理者・破産者の情報。 それをどう解釈するかは、その貸金業者次第。)
それから、前回も書きましたが、よくスポーツ新聞に出ている「低利一本化500万まで即日OK」とかいうアレ、あれは絶対にダメです。 100%とはいいませんが、95%は 違法業者の「おとり広告」です。実際に申し込むと、10日で2-3割の利息を取られたり、 また、借りなくても申し込み書類が情報屋に売られたりします。 残り5%の業者も、 違法ではありませんが出資法ギリギリの金利を取って、さらに保証人・担保・白紙委任状などを要求される可能性が極めて高いのでおすすめできません。
(2)うまくまとまった金を低利で借りることができたら、どう運用するか?:
これは重要です。あなたの今後の生活を大きく左右するといって過言ではありません。 ケースバイケースですが、もし消費者金融の多重債務があるような場合、 現在あなたが抱えている借金と同額のお金を、うまくどこか低利の他社から借りても、それをそのまま返済にあてるのは、私としてはあまりおすすめできません。 そんな事をすると、一旦返した業者から、「増枠しますのでまた借りてください!」としつこく説得されますし、また、あなたの借金そのものも減っているわけではないので、根本的解決 にはなりません。 むしろまた借金が膨れる可能性のほうが非常に高いです。
根本的に借金体質から抜け出したいのであれば、調達したお金を、あわてて返済に回さずに、ちょっとの間とっておいて、その間に各社個別交渉して、債務を利息制限法に引 きなおして減額したうえで一括返済する事です。 まともに相談に行ったら相手に「ふざけるな」と言われるかもしれませんが、そこはいろいろ方法があります。考えてみて下さい。 とにかく、減額してもらってから返済する方が賢明です。 その方が、債務が大幅に圧縮されますし、余ったお金であなたの生活を立て直す事ができます。 手元に何も残らないようなギリギリの借り換えはおすすめできません。
これをもしカード会社や消費者金融の方が読んでいたら、おそらくものすごくイヤな顔 をする事でしょう。一応謝っときます。ゴメンなさい。 でも、私はあくまでも、借金に脅え生活に困り果てている多重債務者のみを対象にして、 合法的な範囲でのいろいろな知恵をコメントしているにすぎないので(悪意で踏み倒そ うとする債務者などは対象外です。また貸金業者さんの営業妨害なんてまるっきり考え ていません。)、どうかご了承ください。
もういちど整理しますと、多重債務から脱出するための「借り換え」の有効なやり方は、
(第1段階)
金利の安い公的金融機関や銀行、親などから、まとまったお金を借りる。
(第2段階)
そのお金をあわてて返済に使わない。
(第3段階)
あなたの債務を全部紙に書いてまとめてみる。 そして、利息制限法を 超えた金利で借りているような所は、自分で利息制限法に計算してみる。
(第4段階)
現在あなたが借りている貸金業者を1軒1軒あたり、利息制限法内で 貸してくれている所には、気持ちよく一括で返す。 この時、2度と借金体質にならない様に、できればカードにハサミを入れて解約した方が良い。
(第5段階)
利息制限法以上の金利(おおむね20%以上)で借りている所には、 とにかく減額交渉する。 話に応じてくれなかったら、調停を申し立てても良い。(調停なら合法的にムリヤリ減額できる。但しこれはブラック覚悟の事。)
(第6段階)
減額に応じてもらえたら、それをすぐに払い、同時に(くどいようだが) 契約解除してもらう事。借金を完済しただけではダメ。その会社との契約そのものを 解除しないと、限度額が生きたままなので、すぐに再融資の勧誘が来るし、信用情報に も枠が残っていることが残ったままなので、後々の健全なローンにも影響する。
以上、あくまで 「上手く借り換えができたら」 取るべき方法です。 どこからも借りられなかった場合は、第3段階から入って、第5段階で長期分割返済および減額の交渉をするしかありません。
ホントは、借り換えを望んでいる人のほとんどは、借金体質からなかなか抜け出せない 人でもある為、強引に調停などで整理して、いわゆるブラックになって、サラ金や カード会社から借りられないようにしてしまった方が効果的だと思うんですけどね。 まあ、そこまでやるかどうかは、あなた次第ですが。
(メールマガジン 2001年第5号より抜粋)
注: 私の場合、30数社あった債務のうち、「特定調停」を申し立てたのは5-6社だけでした。 これらすべて、債務を利息制限法に引き直し減額してくれて、さらに将来利息ゼロで24-60回の長期分割することにも応じてくれました。(感謝)
ちなみに、特定調停で解決しようとする債務者は最近非常に増加傾向にありますが、調停がベストとは言い切れない場合もあります。 調停をやるとCICやCCB等といった個人信用情報機関にリストが載りますし(これはしょうがないですね)、また、いくら調停が自分でできるといっても、最低限の金利の勉強や自分の債務状況把握などができないと話しになりませんので、勉強が必要です。 また調停委員の中には債権者に味方するタイプの人もいるので、強い意志が必要です。 自分で安くできるのは事実ですが、あまりナメてかからないほうがいいでしょう。 借金減額にラクな方法なんてありません。 何かを失う覚悟がいります。
|
|