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株式会社NEKO-KENは「中小企業・零細企業の倒産を防ぐ為のコンサルタント会社」です。

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中小企業再生のヒント集
倒産を防ぐ方法 〜 【基本編】
HEADLINE

1.最初から「もう破産しかない!」と決めつけてはいけない!まだやれることはある!

倒産を防ぐための方法は、もう、数え切れないほどあります。倒産予備軍の会社が100社あれば、100通りかそれ以上の解決方法があるものです。
 倒産回避のための「ツール」も近年はすっかり豊富になりましたが、そのツールの組み合わせ方も、無限といっても過言でない程あるのです。

私の場合、経営危機に瀕した社長さんから相談を受けたとき、だいたい次のような順番で頭の中で整理しています。 どんな深刻かつ特殊なケースであっても、必ずどれかに当てはまるものです。 また、大部分のケースが、最終手段である破産まで至らずに解決できるものです。

順番1. 実態把握、原因分析
  • あいまいな相談内容には、あいまいにしか答えられない。 ・・・が、実態把握が明確な相談には、明確に答えられる。 さしつかえない範囲で、できるだけ詳しく話を聞き、財務諸表や契約書類などにも目を通させてもらう。
  • 倒産の3要因= 「債務超過」「赤字体質」「資金繰り」のうち、問題の原因はどこにあるのかを落とし込み、その原因部分をさらに掘り下げて分析する。


実態が把握できたら、次のステップへ。↓↓↓

順番2. リストラ型の再建  
  • リストラ=リストラクチャリング=再構築の意。リストラというと切り捨てることばかりというイメージがあるが、大間違い。
    リストラはどんな会社にも大変重要であり、幅も広い。
    大きく分けて、「財務リストラ」「事業リストラ」「業務リストラ」の3種類がある。どれも欠かせない。経営者である限り、常日頃から考え続ける必要がある。

  • @財務リストラ: 財務体質の改善に重点を置いたリストラクチャリング。たとえば資金繰り改善のための、決済条件見直し、短期を長期に借り換え、遊休固定資産の処分−債務減少、自己資本強化など。
  • A事業リストラ: 事業の再構築。たとえば不採算事業の撤退、新規事業の掘り起こしなど。
  • B業務リストラ: 本業での利益「率」が上がるように、日常業務における無駄の見直し&効率化。たとえば労務費削減、作業時間短縮、など。

  • リストラは本当に奥が深い。これだけで本何冊分にもなってしまう。いや、たとえばリストラの一部の一項目を追求するだけでも、一冊の本になってしまう。それだけ勉強すべきことも多い。 経営者としては最重要。

  
これで解決できなければ、次のステップへ。↓↓↓

順番3. リスケジュール型の再建  (2010年8月、やや修正)
  • リストラ型だけではどうにも追いつかない、だけど、破産や民事再生や債務免除交渉などのような「外科手術的な整理」(=債務を切り捨てるので債権者に迷惑をかけ、信用を失う覚悟が要る) まではする必要がない、というようなときに有効。

  • 基本的に借りた金は全額返す。だけど当初の契約どおりに返す余力がないから、どうか返済条件を緩和して下さい、とお願いまたは交渉することを指す。
  • 2009年12月に中小企業金融円滑化法(通称・モラトリアム法)が施行されてから、金融機関のリスケジュール交渉は随分しやすくなった。自力でじゅうぶんできる。
  • だが当然デメリットもある。たとえば、リスケの内容が「1年間元金返済を猶予、利息のみ支払う」 と決まった場合、その1年間は追加融資を受けられない可能性が高い。

  • リスケジュールが無事うまくいっただけで安心してはいけない。リスケしなければならないほど逼迫したのには、必ず原因があるはずだから、遡って、上の手順2、すなわち「3つのリストラ」を同時進行で真剣に見直さなければならない。 でないと、いつまでたってもリスケ・リスケの繰り返しで、場当たり的な延命措置で終わってしまう。 

  • 仕入先、外注先への「手形ジャンプ」の要請や、支払延期・分割払いの要請なども、このリスケジュール型に属すると考えていいだろう。

  • 応用としては、信用保証協会つきの借入金を延滞→代位弁済→代位弁済後に分割払い交渉し負担軽減を図る、という方法もある。もちろん信用の傷は覚悟。 (保証協会との交渉術については、「例題集」の項などでも触れていますのでそちらも併せてお読み下さい。)


これでも解決できなければ、次のステップへ。↓↓↓

順番4. 私的整理型、または組織再編型の再建  
  • 「私的整理」とは簡単にいえば、「法的整理」の対義語である。 
    法的整理が裁判所を使った強制力の強い整理なら、私的整理は裁判所を使わない整理、つまり個々の和解交渉のようなものととらえていい。

  • ひとくちに私的整理といっても、実に多岐にわたる。 「弁護士に介入してもらう整理」か「中小企業再生支援協議会のような公的機関に介入してもらう整理」か「自力で整理する」かや、「部分的な債務免除交渉で済ます」か「民事再生法並みにほぼ全ての債権者に免除を要請するか」や、「会社分割や営業譲渡やM&Aなど組織再編も組み合わせる」か、それとも「現在の会社のままでいくか」 、などなど、選択肢は非常に多い。解説以下。

  • 弁護士に介入してもらう整理:
     これを昔から一般的に「任意整理」という。 どのような整理の内容になるかは、弁護士さんとよく打ち合わせたうえで決めることになるが、いずれにせよ、弁護士が代理人としてあなたの代わりに債権者と交渉してくれるので、最も精神的負担は軽い。
     破産や民事再生を引き合いに出して、それらよりも債権者としては少しはメリットがあるような内容(例: 民事再生だと債権8割カットになってしまうが、7割カットで応じてくれるなら民事再生はしないでここで和解しますよ、とか) で交渉してくれることもある。
     但し、勘違いしてはいけないのは、弁護士は「あなたの利益を守る」「あなたの弁護をする」ために受任している「法律家」なので、法律家として考えた結果、中途半端な任意整理よりも破産のほうが経済的合理性が強いと判断したならば、きっと破産を強く勧められるだろう。

  • 公的機関(中小企業再生支援協議会等)に介入してもらう整理:
     中小企業再生支援協議会は2003年頃から稼動しはじめた公的機関。 各都道府県にある。商工会議所の建物の中に事務所が設置されていることが多い。
     相談は無料。公認会計士や銀行出身者や中小企業診断士などが会から委嘱を受けて相談に乗っている。 相談のみならず、私的整理で再生の可能性があるとみた場合は、これらの先生方がチームになって、デューデリジェンス(あなたの会社を細かく精査・分析すること)してくれたり、金融機関に立ち会ってリスケや債務免除の交渉を手伝ってくれたり、再生のためのスキーム(絵図、計画書)を書いてくれたりもする。
     金融機関側から見ても、再生支援協議会が介入したという形があれば比較的稟議を通し易い面もあるので、それなりに効果はある。
     但し、実績としては年商5億円以上クラスのそこそこ大きな中小企業(?)で、営業利益が出ているところが多く、それ以下の小〜零細企業や慢性営業赤字の会社は「相談だけ」で終わることが多いとも聞く。また金融機関寄り?の再生案を描かれやすいとも聞く。

  • 自力で整理する: 
     これはそれなりの精神的苦痛や手間や回り道を伴うが、意外と応用範囲が広い。
     たとえば、金融機関に延滞すると一括請求され、担保があれば担保処分を迫られ、最後は残った残債を強く請求される。請求されても逆立ちしても払えないほど窮している場合は、金融機関側も不良債権として処理する。処理とは多くの場合、信用保証協会の代位弁済か、プロパーならサービサーへの債権譲渡だ。後者の場合、債権譲渡はあくまで「処理」の手段なので、二束三文で譲渡するのが相場だ。そこで知恵と知識を駆使して、金融機関や債権譲渡先の動向や考え方をよく下調べして、自力で交渉する。 なにしろ相手は安く債権を買い取っているので、そこには超がつくほどの減額交渉の余地がある。このやり方で、自分の言葉で交渉して、ウン億円の残債務をウン十万円やウン百万円に減免できた人は多い。
     ほかにも、仕入先や外注先への交渉なら、もっと幅広くいろいろな対応策が考えられると思う。
     ちなみに、江戸時代の京都の呉服商人などが経営に行き詰まった時に取引先一軒一軒に頭を下げてひっそり内々に免除交渉をした(呉服の現物などをお渡しして、これで今年は堪忍して下さいとお願いして回った)ような整理のことを、「内整理」(ないせいり) と呼んだそうだ。 債権者集会など開くとみんな怒りのボルテージが高まるし、奉行所(裁判所)を使うよりもスマートなので(相対で済むので)、好んでこの方法が使われたらしい。商人の知恵。 (参考文献:宮崎学「カネに死ぬな、掟に生きろ」)

  • 部分的な免除交渉:
     前述のように、たとえばサービサーに債権譲渡された残債務は80%〜95%以上の免除交渉をしつつ、いっぽうで事業継続のために仕入先への買掛金や外注費は優先して支払うというような「部分的な免除交渉」も、やりようによっては十分可能である。

  • 組織再編型−事業譲渡、会社分割、M&A: 
     これも、このテーマだけで本ができてしまうくらい奥が深い。とても一言で言い表すことはできない。
     一例をあげれば、まだ債務超過に陥っておらず黒字でキャッシュフローも生み出せるが、内的・外的に大きな不安要素があって先行きが心配な場合(例:後継者問題)、その弱みを補ってくれる組織や団体やヒトと「M&A」するという手がある。親しい取引先とM&Aするとか、後継者対策として従業員たちに株を売ってオーナーになってもらうとか。
     もうひとつ例をあげると、会社全体としては赤字で大幅な債務超過で倒産寸前だが、ひとつだけものすごく伸びている事業があるとする。その場合、その儲かっている事業だけを別会社に事業譲渡して、残った赤字まみれの借金だらけの会社をスッキリ清算させてしまうという手もある。また、事業譲渡方式だと新会社のほうで新たに許認可(建設業、運送業、風俗業など)を取らなければならず再生不可能な場合や、不動産や車両の譲渡が伴い多大な費用が発生するような場合には、より高度な方法として、会社分割という手も考えられる。(尚、会社分割は相当な専門家でもあまり知らない人が多いので、専門家探しで苦労するかもしれない・・・)

  • 上記いずれも、私的整理系の方法は、人間の病気でいえば「外科手術」に近い。患部をメスで切り落とすような感じだ。手術で病気そのものは治るだろうが、「病気になりやすい体質」 までは治らない。
     よって、また最初の話に戻るが、大手術を施しながらも、常に、体質改善のための努力、すなわち 「財務・事業・業務のリストラクチャリング」 を怠ってはいけないのである。 


ここまでやっても解決できそうになければ、最終段階へ。↓↓↓

順番5. 法的整理型の整理、あるいは清算
  
  • いずれも裁判所で手続きする。弁護士を立てる必要がある。
  • 上の「私的整理」系と違って、「交渉」ではない。強制力が大変強い。債権者も半ば取り立てをあきらめる。
  • 「再生型」と「廃業型」がある。前者は民事再生法や会社更生法、後者は特別清算や破産など。「再生型」を検討してダメなら、最後の最後は清算型・廃業型である「破産」という選択になる。
     破産、とりわけ自己破産は「救済制度」なのである。事業に失敗しても、自己破産によって「救済」されるのである。 そして何度でも社会復帰できるのである。

 いかがでしょうか? これだけ選択肢があるのですよ。

 これを、最初から「もうダメだ、自己破産しかない!」 と決め付けたり、途中の過程をすっ飛ばして最も安易に借金棒引きできる方法を選んだりすると、経営者として何も得るものがありません。 そういう人はきっと、将来再チャレンジしたときも、同じ過ちを繰り返すでしょう。 だから「結果」よりも「過程」のほうが大切なのです。

たとえ、最終的な結末が「破産」であったとしても、上記1,2,3,4のプロセスを本腰入れて検討してほしいものです。


2. こんな会社は危ない! いつ倒産してもおかしくない!

 私は、決算書を見て10秒か20秒で、その会社が「危ない」かどうか、だいたいわかります。
 ポイントはいろいろあるのですが、ここでは、誰にでも見分けられる簡単なポイントだけを、いくつか紹介しましょう。 
  1. 現預金、またはそれと同等物が、月商の1か月分もない。(これだけで資金繰りに余裕がないことが瞬時にわかる。現預金がないと不測の事態に対処できない。)
  2. 自己資本比率が低い、あるいは債務超過である。 (同上。毎月返済に追われているはず)
  3. 支払手形が、商売の規模のわりに多い。(1日でも遅れたら不渡り!ますます資金繰りが忙しい)
  4. 売掛金と在庫が多い。
  5. 営業赤字、または営業赤字間近。
 いかがでしょうか? 

 このうち3つ以上あてはまるようだと、本当にいつ潰れてもおかしくありません。銀行も運転資金を貸してくれません。できるだけ早い処置が必要です。

 逆のこともいえます。上記a,b,c,d,eの5つが全て当てはまらない会社は、非常に安定しています。
たとえばこんな具合です。 
  1. 現預金および同等物が、いつでも絶えず、月商の2〜3ヶ月以上プールしてある。
  2. 自己資本比率が高い。(=負債の比率が低い)
  3. 支払手形をあまり切っていない。(=突然死の心配がない)
  4. 売掛金と在庫が少ない。
  5. 営業黒字
 目指すはこういう会社ですね。絶対に潰れません。銀行も無担保で貸してくれます。
事業規模は小さくてもいいから、こういう体質を目指しましょう。

 目標設定も、こうやって項目別に明確にすると良いでしょう。



3.複雑な問題でも、単純化すれば解決できる。

 倒産の3拍子(債務超過、赤字、資金繰り難)が全て揃っていても、すぐに潰れるとは限りません。慌てないで下さい。 例えば、資産の10倍もの借金を抱えて、毎年赤字続きで、資金繰りも毎日火の車であっても、その「火の車」を回している限りは倒産ではありません。 また、火の車が限界に達して不渡りや返済不能に陥っても、前項までに書いたとおり、それだけでは倒産ではありません。まだまだやれることはあります。

 頭の中がグチャグチャでどうしたらいいかわからない場合は、問題を単純化してみましょう。機械の修理で言えば、まず分解掃除です。

 たとえば、「1.債務超過」と「2.赤字」と「3.資金繰り」の3つに分けて改善方法を考えた場合、こうなります。
 
  1. 債務超過を解消する方法
     − 稼いで返すか? それとも外科手術的に超過債務というガンを取り除くか?(私的整理や法的整理などで)  それとも債務超過のままでも気にしないで放っておくか?

  2. 赤字を解消する方法
     − 売上げを上げるか?(=増収増益狙い)、  それとも売上原価を下げるか? それとも販売費一般管理費を下げるか? それとも支払利息を下げるか? (=減収増益狙い)

  3. 資金繰りを楽にする方法
     − 現金を(借りてでも)増やすか? それとも手形取引を一切やめるか? それとも在庫を減らすか? それとも売掛金を減らすか? それとも固定資産を売却して現金化するか? それとも固定資産を売却して借入金の返済に充てるか? それとも資本注入して負債を減らすか?
     
 「それとも」 という言葉が連続していますね? そうです。 無理して全部を満たさなくても倒産は防げるから、「それとも」としたのです。 英語でいえば"and"ではなく"or" ですね。

 無理は禁物です。 こうやって紐解いていけば、混乱した頭も整理できてくるでしょう。 整理できたら、緊急を要するものからひとつひとつ手をつけていけばいいのです。

 もちろん、最終的に目指すのは「全ての問題を解消すること」です。でもそれには時間がかかるはず。焦ってはいけません。 ひとつひとつのことに達成感を味わいながら、プラン−実行を起こしてみてください。



4.「裏ワザ」や「最新手法」も沢山ある。

 細かく説明するとキリがないのでかいつまんで書くだけにとどめますが、たとえば、こんな手法もあります。
但し、ひとつとして簡単なものはありませんので、実行にあたっては入念に情報収集&専門家に相談のうえ、自己責任で行って下さい。
  • DDS(デット・デット・スワップ) − deptとdeptのswap(直訳すると負債と負債の交換)です。債務の劣後化。
  • DES(デット・エクイティ・スワップ) − deptとequityのswap(直訳すると負債と資本の交換)です。「負債の部」にあるものを「資本(純資産)の部」に置き換えると、あら不思議、負債が減って自己資本が上がります。
  • プレパッケージ型の民事再生法 − キャラメルコーンの東ハトがこの方法で見事に再生したのは有名な話です。 大規模な会社向け。
  • DIPファイナンス − 民事再生などを申立てて経営再建中の危ない会社に運転資金を融資しようなんていう奇特な金融機関はない!と思われがちですが、今は違います。あるんです。それがDIPファイナンスです。公庫も民間銀行も、数年前から徐々にこれをやり始めています。(但し実績はまだまだ少数)
  • 事業譲渡、会社分割、M&A − 詳細はここでは省略しますが、ひとついえることは、昨今、会社というのはますます、「くっつけたり、切り離したり」「新設したり、畳んだり」と、運用が柔軟にしやすくなっているとういうことです。 ひとつの会社にしがみついたり、オーナーシップに固執したりするのはやめましょう。会社は社長さんの「私物」ではありません。社長さんの「命」でもありません。会社なんて、事業を営むための「道具」「器」にすぎないのです。
     あるときは赤字部門を切り離して生き残り、またあるときは黒字部門を切り離して生き残る。またあるときは製造部門には強いが営業部門の弱いA社と、製造部門には弱いが営業部門の強いB社がくっついて、1+1=2以上の効果を求める。そのくっつきかた、A社がB社の全株式を買う吸収合併のような古典的なやり方もあれば、A社がB社の営業権だけを買うというやり方もあります。さらには、A社がA1社とA2社に会社分割し、B社もB1社とB2社に会社分割し、さらにA1とB1をくっつけAB1会社、A2とB2をくっつけてAB2会社にするなんてこともできます。本当に選択肢は豊富です。
     但しこれは、素人判断ではとてもできるものではありません。いい加減な金額では売買できませんし、どの方法がベストかの判断も容易ではありませんので、まずはデューデリジェンス(しかるべき専門家に企業価値、事業価値などを精査してもらうこと)から始めなければなりません。独りで考えるのはやめましょう。
  • 放置 − あまり誉められない裏技ですが、あえてハッキリ言います。これも立派な戦法です。
  • 特定調停 − クレジット・サラ金の整理に使う人がほとんどですが、あまり知られていませんが、銀行やリース会社との条件緩和交渉にも使えます。「事業再生ADR」などが現実的に全く使えないような零細企業でも使えます。
  • 事業信託 − これは私もあまり詳しくないので省略。
  • サービサーをうまく使った減額 − あちこちで書いているので省略。置かれている状況によるので一概にいえませんが、破産も民事再生もせずに自分の言葉で交渉して1億円の債務が50万円に減ったなんてことも少なくありません。
  • 担保不動産の任意売却、リースバック、買戻し等 − これも別項である程度詳しく書いているので省略します。10年近く前から広く定着しているので、調べればいろいろ情報が手に入るでしょう。やりようによっては、借金を大幅に減らし、抵当が外れ、不動産を守ることも可能です。


5.「型にはまらない方法」 も含めれば、解決方法は無限にある。

 たとえば、非常にドロ臭い方法ですが、一例をあげましょう。
 倒産寸前状態に陥りながらも、 「借りたカネは何が何でも返したい!事業も会社も続けたい!そのためならどんな苦労も厭わない!自己破産で楽になるなんて絶対イヤだ!」 という頑固な社長さんがいました。彼は本当にこれを実現しました。こんなやり方で。
(以下、実話をもとに、本人特定されないように私の文章でアレンジして紹介します。)
 

 「下町で金属加工業を30年経営しています。
 5年前、景気悪化で受注が大幅に減って借金が返せなくなりました。
年商は2500万円まで落ちてさらに下降傾向、借金は6000万円以上もありました。
借入先は、信金(保証協会つき)4000万、公庫1000万(保証人つき)、友人1000万、ほか仕入外注2000万以上あり。
 自己破産も真面目に考えましたが、この仕事を生き甲斐にしているし、借りたカネは何年かけてもどんな苦しくても全額返したいので、あえて苦しいのを覚悟で、会社、親子共に「破産しない方針」を固めました。
 でも現実的に返済はできません。リスケしても返せません。
 結局、3年ほど、ほとんどの借金の返済をストップしました。
 仕入先と外注先と連帯保証人つき債務だけを何とか遅れながらコンスタント返しつつ、他の借金はほぼ完全にストップしました。友人にも年間20万円程度しか返せない年が続きました。銀行の借金は保証協会に代位弁済されました。督促状の山、罵声・・・、これらと戦いながら、鉄の意志で、本業に専念しました。
 3年後から、経営環境が徐々に好転していきました。競合先他社がどんどん淘汰されていき、競争が自然に少なくなっていったのです。最近は受注が増えています。私は職人気質で、価格やサービスよりも「品質」にこだわり続けてきたので、それが再評価されたのかもしれません。とにかく売上げが回復してきました。5年前に2500万まで落ちた売上げが、昨年は4000万、今年は5000万円まで伸びそうです。
 そこで、大幅に遅れていた借金返済を去年から再開しはじめました。
 保証協会さんは非常に喜んでくれました。無理しないでスローペースで返してくれればいいですよ!とまで言ってくれました。公庫はあと1年で完済です。友人の分も去年から徐々に返済額を増やすことができ、一度壊れかけた人間関係が回復しました。
 まだ道のりは長いですが、前にも増してやりがいが出てきました。頑張ります。」 


 いかがでしょうか?

 ここまでくると、一度失った信用は急速に回復します。
この調子でいけば、来年頃には金融機関から追加融資を受けて、その金で本業のさらなるテコ入れをしたり、友人に残債の多くを返済することも不可能ではありません。


これはほんの一例です。

「意識」と「知識」の両輪が合わさると、型にはまらない自由な発想が生まれ、どんな問題でも解決できるのです。

夜逃げや自殺なんてする必要はない!!


6.会社を潰さない方法は、実はカンタンである。

  会社を潰さない方法は、実は簡単です。
 「諦めなければいい」 のです。
 たとえ借金返済不能に陥って厳しい取立てがきたり、手形が不渡りになったり、差押えや競売の憂き目にあったりしても、ふてぶてしく事業継続すればいいのです。

 えっ?そんなことできるんですかって?

 できます。あなた次第です。

 少なくとも、借金返済不能は単なる個々の契約不履行に過ぎません。厳しい取立ては単なる債権回収行為に過ぎません。差押えや競売は単なる契約不履行によるペナルティのひとつに過ぎません。手形不渡りは単なる銀行取引上のペナルティに過ぎません。これらはいずれも、法律上の倒産ではありません。仮に、これらの事態が全て一度に起きても、裁判所が破産宣告をくだすわけでもないし、法務局があなたの会社を解散登記するわけでもないので、法律上は倒産ではありません。法律上は会社は生きています。また、不渡りを2回出すと当座預金はクローズされますが普通預金は生きています。

 あとはあなた次第。ちょっとした知識と知恵、勇気と行動力があれば、この状態でも倒産させずに済むことはじゅうぶん可能です。

 鉄の意志がなくても、これは実行できます。むしろ、ひとつひとつのことを過度に深刻にとらえない、良い意味で「大雑把」「イイカゲン」な人のほうが、取立ても強制執行も軽く受け流すことができて向いているかもしれません。

 会社は簡単には潰れません。潰れるとしたら、それは法的強制力によって潰れるのではなく、あなたが正面からぶつかり過ぎて、心が折れてしまうから潰れてしまうのです。どんなことが起きても、ひょうひょうと受け流している限りは、意外とそう簡単には潰れないものなのです。

 このように、会社を潰さないことは意外と簡単なのですが、潰れそうで潰れないままゾンビのような会社経営を継続するのはあまり良いことではありません。周囲に迷惑かけっぱなしで、利益も出せず、雇用もできず、税金も納められず、何の社会貢献もできないままの状態がずっと続くようでは、会社を存続させる意味がありません。そんな会社は自発的に畳んでしまったほうがいいでしょう。せっかく会社を存続させるなら、今はダメでも、中〜長期的に何かしらの社会貢献や、利益、雇用、納税ができるような再建計画を立てましょう。
 ただやみくもに「会社だけは潰したくない」というのはナンセンスです。




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