【みんな、頑張りすぎないで!】

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前回の書き込みから早くも2年半が経過。
この間に、何千人もの深刻な相談を受けたり、借金自殺を防ぐための本を書いたりしてきましたが、その過程で多くのことを学び、借金自殺に対する考え方も随分変わってきた。

最も大きく変わったことは、以前は「借金で死ぬくらいなら、死ぬ気で頑張れ!」 という励まし方だったのが、最近は「あまり頑張りすぎないで。頑張り過ぎなくても借金の問題は解決できるんだよ。」 と、力の抜けた接し方になっていったこと。 このように変わっていったのには2つの理由がある。

借金で自殺する人の精神状態は、うつ病で自殺する人のそれとよく似ていると言われている。うつ病患者というのは、「がんばれよ」と励ますと、「私はこれだけ励まされているのに頑張りがきかない。やっぱり私はダメな人間なんだ。死のう・・・」 と、常に自責の念にとらわれて、物事を何でもネガティブに捉えるところがある。 だからうつ病患者に対して「がんばれ」と言って励ますのは逆効果だと言われる。 これと似たところが、借金で悩んでうつ状態になっている人に対しても言えると思う。これが一つ目の理由。 私はこのことを、デビュー作『借金にケリをつける法』(サンマーク出版)の執筆&編集作業をしている過程で、編集担当のS氏から教わった。 (S氏はかの名作『自殺っていえなかった』の編集担当者でもある。自殺者や自殺遺族とは、かなり接点の多い方)

二つめの理由は、借金整理のことを深く多角的に勉強すればするほど、借金の整理は、(いや、お金の問題全般に言えることかもりれない、) 生きるとか死ぬとか、そういった次元の問題ではなくて、もっと単純明快で、解決方法を導きやすいものであることがわかってきます。 どんなに末期症状的に見える借金の悩みでも、解決方法はいくつもある。それだけに、借金ごときで命を落とすのはあまりにももったいない。

みんな、頑張りすぎ。 特に借金で自殺や夜逃げまで思いつめているほど、真面目で一途で頑張り屋さんだったりします。

力を抜いて、じゅうぶん休養をとって、頭をクールにしながら借金の解決方法を考えましょう。 情報をたくさん収集しましょう。 そうすれば、必ず解決方法は見えてきます。(2003年9月6日)

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