(臨時開設)ヤミ金と自力で戦う方法
2005年12月6日 臨時開設ページ

by 吉田猫次郎 ( http://www.nekojiro.net/ )
STEP2. ヤミ金の違法性を知る
〜 ヤミ金って何だ? 何をもってヤミ金と定義するのか?
〜 ヤミ金の何が違法か?
◆ヤミ金って何だ? 何をもってヤミ金と定義するのか?

ヤミ金という呼称は単なるあいまいな俗称にすぎません。時代時代で微妙に呼び方や意味が変わってきます。5年位前まではヤミ金という呼び方は定着しておらず、「トイチ」とか「トイチの街金」とか「無免許の高利貸し」とか「システム金融」とか「ガタ金」とか、その貸付形態により細かく細分化されているものの、これといったまとまった呼び方はありませんでした。

昨今、ヤミ金としてひとくくりに呼ばれるのは、「出資法に違反する高金利で貸し付け、法外な手段で強引な取立てをする貸金業者」 のことです。 この中には、貸金業登録を持っている一見まともそうな街金融も含まれています。 借りたことのない人には信じられないかもしれませんが、都道府県知事クラスの貸金業登録があり、都心に事務所を構え、綺麗な広告を出しているところの中にもヤミ金は存在します。表面的にまともな業者を装いながら、巧妙に証拠を残さず、ヤミ金業を営んでいるのです。

◆ ヤミ金の種類
細かく細分化するとキリがありませんが、おおむね次のようなタイプのヤミ金があります。

1.都(1)型 : 
またの名を「トイチ型」。 スポーツ新聞などを読むと都(1)の登録業者の広告が大量に出ています。あの全てがヤミ金だと断定することはもちろんできませんが、都(1)という番号から、他県にまたがって営業できない上、開業して3年に満たないことがはっきりわかりますので、そんな業者が、「ブラックOK」と謳ってリスクの高いブラック客に貸したり、低利で貸したりして、はたして商売を成り立たせることができるでしょうか? たぶんできませんよね? 冷静に考えればこんなこと学生さんでもわかるでしょう。 そう。たとえ貸金業登録があっても、それが都道府県(1)クラスで、かつ大袈裟な宣伝文句を謳っているとしたら、かなり高い確率で怪しい業者であるだろうと疑ったほうがいいでしょう。 実際、私が「壮絶!私の体験記」に書き綴ったヤミ金業者も、6社中5社までが、一見まともそうな広告内容の登録業者でした。しかしイザ行ってみると、そこは薄暗い雑居ビルで、目つきの悪い若い社員が応対し、書面をほとんど取り交わさず、証拠の残らぬようにして巧妙に高利を借りるように誘導されてとうとう「10日で2割−3割」で借りることになってしまったのです。当時の私は無知で無防備で、そのうえ冷静な判断力を欠いていました。そんな客ばかり狙っているのです。 具体的な貸し付け方法や、その後のやりとりについては「体験記」をお読み下さい。当時も今も全く変わっていません。

2.無免許型 : 
これは都(1)型と全体的によく似ていますが、主だった傾向としては、DMには貸金登録番号が書かれていないこと(またはウソの登録番号が書かれていること)、虚偽の住所でDMを出していて、実際には事務所など存在せず、電話や喫茶店や架空口座の銀行振込などで契約のやりとりをしていることなどがあげられます。

テレビで取り上げた「ほのぼのライフ」もこれに当たります。DMを見ると一見かなりまともそうですが、貸金業登録番号は実在しないデタラメ、住所は実際に行ってみたら私設私書箱サービス、電話番号は携帯に転送、金利も安そうに謳っていますが実際には「6日で5割以上(年利数千%)というデタラメな奴でした。(以下、ほのぼのライフのDM画像を公開します。こんなまぎらわしいDM、正規業者のほのぼのレイクさんやライフさんにとっては大迷惑ですね・・・) 



よく見てください。「東京都貸金協会(2)11455」なんていう番号は存在しません。そもそも、東京都貸金業協会なら実在しますが東京都貸金協会なんて存在しませんし。また、東京23区に住んでいる人ならわかりますが、住所が東京都中央区になっているのに電話番号が3988−(豊島区池袋付近)になっているのも変です。そしてなにより、消費者金融大手の「ほのぼのレイク」と信販会社大手の「ライフ」を足して2で割ったようなふざけた名前。 明らかに、無知で無防備で冷静な判断力を失ったカモを狙った誇大広告です。

3.システム金融: 
無登録、手形貸付、超暴利の顔の見えない金融業者。  手形・小切手を振り出させてそれを指定場所に郵送させて、その手形額面から超高利分を差し引いた額だけ銀行振り込みによって融資する。 最初から最後まで彼等は顔を見せません。 犯罪だということを百も承知だからでしょう。 取立ての時も電話オンリーです。 不渡りを出したくないという経営者の心理を巧みに突いて、預かった手形を銀行に回すことでシステマチックに回収しています。 不渡りを出すと意外と早く回収を諦めるという、他にはないちょっと変わった特徴があります。 勧誘方法はFAXか電話。 どこかから資金繰りに行き詰まっていることを嗅ぎ付け、巧妙にやさしい言葉で誘います。 取立て方法は手形決済の他はほとんど電話のみですので暴力をふるわれる心配は皆無ですが、その電話というのが厳しくて、地図や電話帳で隣の番地を調べて近所の人にまでしつこく電話してきたりすることもあります。

4.その他: 
貸金業者を装いながら実際には融資せず借り易い業者を紹介してボッタクリの紹介料を取る「紹介屋」、低利で貸しますがその前に保証金を振り込んでくださいと言って保証金を騙し取って逃げてしまう「貸します詐欺」 、本業はサラリーマンや自営業だが小遣い稼ぎに「月1割(年利120%、もちろん犯罪)」程度で近くの資金繰りに困った経営者などに貸し付けている「シロウト闇金」 など、細かく分類したらきりがありません。
◆ ヤミ金のどこが違法なのか?
ヤミ金から借りて苦しめられているのは刑事事件です。民事ではありません。たとえ借りてから一度も返していなくても、出資法を超えるリ金利で約束を取り交わしただけで、貸し手は出資法違反となり、懲役5年+罰金1000万円を科せられてしまうのです。 そのことをわかりやすく債務者自身に理解してもらうために、また相談に出向いた先にも事の重大さを理解してもらうために、「もう民事不介入なんて言わせない 〜 ヤミ金違法性チェックシート」 というのを作成しました。(←ここをクリック) 皆さん大いに活用してください。 

我が国で長年にわたってヤミ金がこれだけ大増殖しているのは、何も法律の不備のせいではありません。 ヤミ金のエサが多いからです。 ヤミ金問題を自然現象に例えれば、ちょうどそれは、ネズミやハエの異常繁殖に似ています。 ネズミもハエも、異常繁殖しなければ大きな害を及ぼしませんが、異常繁殖すると大騒動になりますよね? そしてその異常繁殖には必ず原因があり、異常繁殖を止めるには殺虫剤を散布するよりも、住みやすい環境やエサを絶つことのほうが重要です。 住みやすい環境が揃ったままだと、いくら殺虫剤を大量散布して殺しても繁殖は止まらないでしょう。 ヤミ金もそれと同じです。 法整備にばかり頼っていると、みなさん一人一人が弱いままで、ヤミ金のエサが減りません。 ヤミ金のエサを根絶するためには、我々にとって最も必要なのは、我々一人一人がもっと賢くなり、ヤミ金のエサにならないよう、知識普及・啓蒙活動を広げることなのです。


ヤミ金・違法性チェックシート」 を是非チェックしてみてください。きっと愕然とするでしょう。こんなに幾つもの違法行為を行っているのか!!と。

◆ ヤミ金の違法契約は有効なのか?
出資法違反の暴利で結んだ契約は、公序良俗に反し無効になります(民法90条)。契約が無効ということは、法律上はもう返す必要がありません。 また民法708条(不法原因給付)にもあたり、利息はおろか元金さえも返す必要がないという判例も数多く出ています。 ヤミ金に今までに返したお金は不当利得にあたり、全額返還請求できるとの解釈もあり、極端な例では、ヤミ金から100万円借りて50万円しか返さなかった債務者が、そのヤミ金を相手取って債務不存在確認と不当利得返還を求める請求訴訟を申立て、100万円を踏み倒した上50万円をヤミ金から返してもらったといいうような判例も数多く存在します。 よくヤミ金が取り立ての脅し文句で「裁判やりますよ」「法的にやりますよ」と言ってくることがありますが、裁判をされて困るのはむしろヤミ金のほうですから、そんなときは「どうぞ裁判やってください」と答えればよろしい。絶対にやってきません。裁判してくれなければ、弁護士さんか司法書士さんの力を借りて、こちらからどんどんやってしまってもいいでしょう。

同義的にみてこれは良いかどうかわかりません。 とても自慢できる話ではないでしょう。 借りた金を踏み倒して、そのうえ返した分を根こそぎ返せと請求するのですから・・・。しかし、マクロな見方をすれば、このようにしてヤミ金を法的に痛めつけ、高利という甘いエサを根絶することによって、ヤミ金という存在そのものを減らす効果が期待できると思われますし、また、凝り固まった価値観(借り手は奴隷、貸し手は絶対的存在という、前時代的なアンフェアな価値観)を見直す良い機会でもあります。 
◆さあ、次はSTEP3へジャンプ。 (準備中)
(C)吉田猫次郎,2005

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