【マチ金への返済をストップ。 取り立てが始まった・・・ 】

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2日後。 マチ金A社の返済日である。 ここからは最初80万借りて、以後10日で2割の利息がついていた。 最初の2回ほどは一括返済していたが(80万→10日後に100万返済! これを2回繰り返した)、その後は一括返済ができなくなり、20万の利息だけを10日おきに支払う日々が2ヶ月ほど続いていた。 計算してみると、もう元金の倍近く返している。 相手としても十分元が取れているはずだ。
朝一番でA社から電話がかかってきた。
A社 「猫次郎さん、きょうはお利息だけですか? それとも全額決済してくれますか?」
私 「すみません。あちこち金策に走ったんですが、もう貸してくれるところがなくて、結局一銭も用意できませんでした。」
A社 「それじゃ困るんですよ。2時までにお利息だけでも用意してもらわないと、手形を交換に回すしかないですね。」
私 「もうここまできたら、会社を潰すしかないかもしれないと諦めかかっています。申し訳ないんですが、できればもうちょっとだけ待ってもらうことはできませんか?」
A社 「甘ったれるんじゃないよ。とにかく今日2時までにうちに来てよ。現金持ってさ。 ガチャッ」
私は内心ガタガタになりながら、午後1時ごろにA社を訪れた。 手ぶらで行こうかと思っていたが、いざとなるとそこまでやる勇気はなく、財布の中に非常用に3万円だけ用意して、かばんの中には録音機を忍ばせて行った。 財布の中のクレジットカードや身分証明書などは駅のコインロッカーに隠しておいた。 そして交渉が始まった。
A社 「どうですか猫次郎さん? お金は用意できましたか?」
私 「いえ、あちこち金策に回ったんですが・・・ダメでした。 もうどうしたらいいかわかんなくなりました。」
A社 「困りましたね〜。 このままじゃ、手形が回って、不渡りになっちゃいますよ。不渡りになっちゃうと、こんどはウチとしても、強制執行みたいな手に出なきゃいけなくなっちゃう。 もともとそういう約束だったでしょ?約束を守ってないのは猫次郎さんでしょ?うちもできれば手荒なマネはしたくないから、なんとか利息だけでも返済守ってくださいよ。」
私 「なんとかしたいのは山々なんですが、ホントにもう、精魂尽き果てちゃって・・・。 なんとか勘弁してもらえませんか?」
A社 「ムリムリ。 僕だってこのままじゃ上に説明つかないですよ。 猫次郎さんがの希望通りにやったら、俺がクビになっちゃう。 そうだ、猫次郎さん、財布にいくら入ってますか? 今日はあるだけの金額をお預かりして、一応クレジットカードも保全のために預からして頂いて、今日はそれで何とか上を説得してみますよ。」
私は自分の財布を出し、相手にそのまま見せた。 もちろんクレジットカードは入っていない。現金も1万円だけ入れて、あとは隠しておいた。
A社 「なんだこりゃ。 1万円しかないの? カードは? え?没収された? しょうがねーな・・・」
と言い残し、彼は事務所の奥のほうへ行ってしまった。
約20分後、彼は戻ってきて、
「猫次郎さん。今社長を説得してきたよ。 明日まで待ってくれるってさ。 よかったね。手形も今日は依頼返却かけとくよ。そのかわり、明日は今日の利息分も入れて22万持ってきてくれなきゃ困るよ。」
翌日、また同じ手口でA社ほか数社の返済をちょっとだけ引き延ばした。
そして同日、東京簡易裁判所へ出向き、街金6社を相手に調停申立ての手続きをした。
「事件番号」の書かれた受領票を6枚もらった。 しかし街金6社にはあえてそのことを報告せず、
翌日まで様子を見ることにした。
翌々日、ようやっと心の準備も出来てきたので、こんどは1円も持たずにA社ほか数社を訪問した。 決死の覚悟で。
A社 「何?1円もない? ふざけんなよ! もう手形回すからな。おめー、街金をなめんじゃねーぞ」
私 「すみません・・・覚悟してます」
午後3時、私は家に帰り、交渉決裂したことと、多分今度こそ不渡りは免れないことを家族に報告した。
(このときは、手形を差し止める方法など知らなかった)

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