■■■ 猫研・山本研究員の部屋■■

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任意売却の流れ・ポイント ,返済配当計画書
競売の大まかな流れ、対抗できる方法、メリット、デメリット
不動産「運用」による債務圧縮方法
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猫研の山本と申します。猫塾でのHNは「重機関銃」です。

私は猫研に入る以前、約20年の間、不動産業と建設業を生業にしていました。(猫研へとたどり着いた経緯は吉田猫次郎著「猫の手貸します。その借金なんとかしましょう」の「地獄のフルコース編」の「重機関銃の場合」を読んで下さい。) 通常の売買(任意売却)はもちろんの事、賃貸物件の管理&仲介、分譲地開発と建物のプランニング・設計&建築、そして競売物件の入札の手伝い&事後処理。そして銀行交渉として住宅ローンの斡旋、無剰余部分の損切り交渉。不動産業として出来る業種の全てを経験させて頂きました。 そんな私が日々、猫研でご相談者の方のお話を聞かせて頂いているのですが、ご相談者の方の8割近くの方が不動産の抵当権債務に関する相談なのです。そして、その中のほぼ100%の方が「どうしても不動産を守りたい」と懇願するのです。 そりゃそうですよね。ご自宅であれば、ご家族やご先祖様との思い出や、思い入れがいっぱい詰まった大事な宝物です。そして事業用の不動産も、必死で働いてきた血と汗と涙の結晶ですから。 私も12年前にメインBKの貸し剥がしを受け、自宅を売却した経験があります。自分が不動産屋ですから、自分の家を売主として分譲計画販売したのです。「どうせ売れないよ」なんて甘い考えでいたら、あっと言う間に売れてしまいました。動産屋が自社物件を「売りたくない」というだけで断ることは出来ませんから、泣く泣く30年住んでいた家を離れ、貸家へと引越しました。
分譲計画で販売していましたから、住んでいた建物も自分の手で壊さなければなりませんでした。自分が生まれ育った思い・結婚して子供と過ごした思い等が詰まった家。そんな家を自らの手で壊していく・・・辛くて辛くて涙が止まりませんでした。
だから、ご自宅や思い入れのある不動産を手放す事の抵抗感は、痛いほどわかります。しかし、もう一度冷静になって考えてみて下さい。ご自宅の不動産の価値(実勢売却価格)とそれに圧し掛かっている借金の額のバランスを。
私の場合、不動産に掛かる債務は約2億円でした。そして分譲住宅として売却した時の合計の価格が7000万円でした。1つの不動産を2つにしてそれに建物を建てても半分も返済出来なかったのです。もし、そのまま自宅の売却を拒めば、価値の倍以上の借金を何十年にも渡って返済し続けなければならないのです。そして、、私の子供がそれを引き継いだとしていたら・・・・・・・・・私は子供にまで、私の債務を背負わさせなければ、ならなかったのです。
私は今も1億3千万円の債務がありますが、「守る物」がありませんので、子供達にこれといった財産を残すことは出来ませんが、私の作った借金を背負わす事もなくなりました。そして、今は守る「物」を家族という守る「者」に替えて家族共々、借家でも楽しい生活を送っています。
不動産は「財産」ではなく「資産」です。資産は運用して初めてその価値を見出すのです。
運用しない「資産」は貴方の血と汗で稼いだ大切なお金を、無駄に浪費するただのゴミになってしまうのです。
しかし、「売却して利益を上げる」だけが「運用」ではありません。
返済を一定期間ストップして、自宅に住み続けていれば家賃もかからずにキャツシュフローを生み出す「資産」になるのです。もちろんこの方法をずっと続ける訳にはいきませんから、次の手を打つまでの布石です。しかしこんな簡単な事をするだけでも「資産運用」となるのです。
「守る」という言葉に惑わされずに、「資産を運用する」という攻防一体の「武器」として、上手に不動産を使って行くことが、これからの債務整理には必要不可欠です。
私の20年間の不動産屋としてのノウハウと、猫研で皆様と一緒に勉強させて頂いて来た知識と日々、不良債権処理の方法を変えてくる金融機関の情報を少しでも多くの方々に、伝えることが出来たら、そしてそれが皆様の債務整理に有効なヒントになる事ができたら幸いです。
吉田猫次郎経済再生研究所 主席研究員 山本秀利(HN:重機関銃)

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