決算書が読めるようになりたい! 数字に強い経営者になりたい! |
(1) 『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
山田真哉著 光文社新書 |
数字にまったく弱い人が、最初に読むのにおすすめ。(よく書店で「〇時間でわかる決算書入門」的なマニュアル本が売られているけど、ああいう本はあまりおすすめできない。) この本は数字がさほど多く出てこないので、読み物としてスラスラ読めると思う。 |
(2) 『これでわかった!決算書』
石島洋一著 PHPビジネス新書 |
決算書の読み方をイチから勉強したい人になかなかおすすめの一冊。類似本でこれよりも簡単な本は沢山出ているが、個人的にはこのくらいの固さのほうが、入門用に丁度良いように思う。 |
(3) 『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』
林總著 ダイヤモンド社 |
「経営者の視点」で決算書を読めるようになりたいという人のために格好な入門書。数字が極めて少なく、小説仕立てで書かれているのでスラスラ読める。 |
(4) 『経営の大局をつかむ会計』
山根節著 光文社新書 |
副題は 「健全なドンブリ勘定のすすめ」。 オビには「経理マン・会計士は絶対教えてくれない経営戦略のための会計学」 とある。
個人的には、中小企業〜自営業の社長に数字に強くなってもらうために、一番オススメナンバーワンなのがこの本だ。 本当に良い。 ただ、全くのド素人だとちょっとわかりにくいと思うので、自信のない方は、上記(1)(2)(3)かそれに類する入門書を2−3冊読んでからこの本を読み始めたほうがいいと思う。
とにかく、この本を読めば、自社の決算書を読み解くのも楽しくなってくると思う。同時に、自社のどこが問題なのか、財務諸表を見ておぼろげながらわかってくると思う。超おすすめ。 |
(5) リーダーのための簿記の本
金児昭著 中経出版 |
「これを読んでも簿記検定試験に受かりませんが、リーダーのみなさんには必ずお役に立ちます!」 とオビに書かれている。まったくそのとおりの本。著者の金児さんは信越化学工業で経理財務畑に38年間従事した元役員で、学問や資格試験の視点ではなく、実務家の視点でその必要性を説く。簿記3級程度の知識もない経営者には非常におすすめ。わかりやすいし、ある種の経営哲学書のような趣もある。 個人的に大好きな本。 |
(6) 会社にお金が残らない本当の理由
岡本史郎著 フォレスト出版 |
数字に弱くてもスラスラ読めてしまう本だが、あえて(6)番目にした。ある程度数字に強くなって読んでみたほうが、きっとこの本の良さがわかると思う。 |
(7) 日本一わかりやすい「ザ・決算書ドリル」
はれまきじゅん著 イーハトーヴフロンティア |
2007年8月発行。 「税理士でも会計士でもない、元零細企業の社長だからこそ書けた、本当によくわかる決算入門書」 とオビに書いてある。 確かに、どの入門書よりも、零細企業の社長の実務に直接的に役に立つ内容。 サラリーマンにはわかりにくいかもしれないけど、中小零細の社長さんなら、たとえどんなに数字に疎くても、とってもイメージしやすいと思う。 あえて(7)番目にリストアップしたが、本当は(1)か(2)番目に置いても良かった。この本は何番目に読んでもいいと思う。 「決算書の本を何冊も買ったが、どれも途中で挫折してしまって・・・」 という人でも、この本なら挫折しないと思う。 |
(8) 『有価証券報告書を使った 決算書速読術』
望月実・花房幸範共著 阪急コミュニケーションズ
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ドトールコーヒーとスターバックスの決算書を比較して両社の儲けの構造を分析したり、ミクシィや吉本興業など特徴的な企業のビジネスモデルを決算書から分析したりと、身近な企業をモデルにしているので面白い。 大企業のIR情報に載っているような有価証券報告書をそのまま使って解説しているので、数字が多いのには慣れない人にはちょっと面食らうかもしれないが、上記(1)〜(7)まで読破した人ならまず問題ないでしょう。 株をやっている人にももちろんおすすめ。
ここまでスラスラ読めるようになれば、社長として、必要十分な財務分析能力がかなりついてきたと自信をもっていい。 |
(9) 『ざっくり分かるファイナンス』
石野雄一 光文社新書 |
2007年発行。副題に「経営センスを磨くための財務」とあるとおり、数字に強い社長になるためには欠かせない本だと思う。決算書の読み方はあまり書かれていない。WACCやDCF法による企業価値算定など難しい話が沢山でくるが、挫折せずに読みきれる良書だと思う。 |